2003/10/18〜19   at趣味千山
リンクのお友達、趣味千山mac3さんがホスト役で、秋一番のお楽しみ、キノコOFF会に私は初めて参加した。
参加者は、ホスト役mac3さん&助手さん、sonetaさん、インクさん、nomo16さん、やまてつさん、そして私の計7名。



Photo by Yamatetsu
素晴らしい秋晴れの下、珍しくて美味しい天然キノコ採りと、mac3さん&助手さんの温かいおもてなしを受けた。

やまてつさんとの新たな出会いもあり、またしても、私の人生にとって大きな扉が開かれたような、素晴らしいひと時を
、私なりに素直な気持ちで綴ってみたが、人物描写に不適切な点は、なにとぞ語容赦を。。。

 プロローグ
<mac3の策略>

 8月の末macさんからOFF会の打ち合わせをやりたい旨のメールが届き、9月4日の夜、第1回目の打ち合わせチャットが催された。
正直言うと、この時点では私はまだ、このOFF会への参加はまだあまり乗り気ではなかったのだが・・・、彼の策略にまんまとはまってしまったのだった。その策略とは、実に壮大なもので、話は今年の5月にさかのぼる。

 4月に納屋の階段を踏み外して骨折入院してしまったことは、皆さんご存知のとおり。2ヵ月半も入院する大怪我だった。そうして病院でウジウジと治療をしている頃、5月の23日、夕食後の談笑をしている時に、突然mac3氏が、助手さんと魚菜氏を引き連れて現れた。
「どう?足の具合は。1ヶ月くらいかと思ってたのになかなかHPに帰ってこないから、生きてるのかと思って心配してたんだぞ。」
「夏の親不知OFF会までにはしっかり直しとけよ!」

などと、荒っぽいお見舞いと励ましの言葉を頂いた。

 macさんとは昨年の夏に親不知OFFではじめて会って以来だ。私が飛び上がってびっくりしたのは言うまでもない。後に彼は、その手記の中で
「こんな見舞い客は予想できなかったろう。しかし私にとってはこれでよいのだ。私はビックリさせに来たのである。人を驚かすのが私の隠れた趣味なのである。」と書いている。

 私は退院後、その手記を読んですごく感動した。例えネット上の付き合いはあるにせよ、実際には1度しか会った事のない人間に、こんなありがたいお見舞いをいただけるなんて、思ってもいなかった。妙高に向かう途中とはいえ、糸魚川近辺をあちこちうろうろ探しながら、わざわざ病院にまで駆けつけてくれた事、そして、そうまでしてビックリさせる・驚かせる対照に私がなっていた、ということを思うと、本当に嬉しく、感謝の念で胸が詰まった。

 この事で私は、macさんに大きな借りを作ってしまった。そして同時に、趣味千山の暇人変人ワールドに、否が応でも引き込まれざるを得なくなってしまったのだった。策略とは少し言葉が乱暴だけれど、後にmacさんと一緒に温泉に入った時だったか、目ざとく私の足を見て「ああ、まだだいぶ腫れてるなあ・・・。」と、ちゃんと心配してくれる、実に優しい心温まるmacさんの人柄に、私は引き込まれてしまっていたのだった。

 そんな按配なので、9月4日のチャット打ち合わせでは、その時点でまだ足が完治しておらず、痛みも残っているので、参加しようかどうしようかと、迷っていると、すかさず
「何をウジウジ迷ってるんだ、参加は決まりだよ。今はもう次の話をしてるんだ。」
っていう強引さで、参加を勝手に決められてしまったら、もう嫌とは言えなくなってしまったという訳だ・・・(笑)。
 nomoちゃんが拾ってってくれるというし、山歩きが心配なら温泉に浸かっていればよし、大船に乗ったつもりで参加しよう、ということになった。そしてかくいう策略に喜んではまってしまう事が、macさんへの最大の
恩返しであると、私は自分勝手に認識したのだった。

そういう意味で、これを私は、「mac3の策略」と、勝手に名付けた。
 プロローグ・・・Prat U続く


<1日目>・10月18日(快晴) マークは音声または、ムービーファイルです。)
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もし立ち上がらなかったら、下記サイトからプレーヤーをダウンロードしてください。
http://www.microsoft.com/japan/windows/windowsmedia/download/default.aspx
(Windows MediaPlayerは、雑誌の付録にも無料で配布されています)


<出発>

朝7時30分に帰社し、車を洗い、8時過ぎに家に着いた。そそくさと着替えて支度をしていると、8時30分頃nomo氏から電話が入った。もう近くまで来ているという。急いで玄関を出ると、向こうのトラックの影に彼の車が見えた。
8時30分〜9時頃と希望しておいたのだが、彼は迷わず早いほうを選んだようだ。その意気込みを感じる。さすが暇人だ。おかげで早く出発できたのだから感謝しなければならない。

私は前日からの泊り勤務明けで、殆ど寝てないので、長距離の運転は無理。そこで強い見方が、このnomo16さんだ。実際彼がいなかったら(今回、一風さんが不参加だったので)、私は参加を見合わせていたかもしれないのだから、本当にありがたかった。

彼は今年の夏の親不知OFF会から私達の仲間に加わった、ナイスガイだ。その暇人ぶりは他の追随を許さず、macさんとトップ争いのデッドヒートを演じている。
やれ、どこそこの温泉に行ってきた、それ、こんなキノコを採ってきただのと、私達の掲示板に自慢しにやってきて、その暇人ぶりを次々と暴露し始めた。変化球の多い書き込みもあいまって、たちまち常連さんになった。
岐阜へ向かう途中、私を拾ってってと頼むと、2つ返事でOKしてくれたので、できるだけヨイショしとかなくちゃいけない。(笑)
運転は彼に任せて、車の中でしっかり寝ていこうと思いきや、これから未知のキノコ採りに向かうというルンルン気分で、ずっと喋りっぱなしだった。

我が家から親不知ICまで15分、北陸自動車道を富山ICまで小1時間、41号線を南下して約1時間半で古川のやまてつさんと合流予定だ。
わが越後分隊は古川のやまてつ隊員と合流して、12時までには一個中隊になれるだろう。

nomo氏は8月の釣りOFFで一度趣味千山を訪れているので、岐阜については先輩だが、一応私がナビを務める。・・・といっても、41号の細入村から360号に入るところで、うっかり通り過ぎてしまい、肝心な所で役に立たなかったのが我ながら情けないのだが・・・。それにしても360号の入り口はおよそ国道の分岐とは思えなかった。
もう一つ大きな言い訳がある。途中寝ていくどころか、nomo氏との会話があまりにも楽しかったからだ。

普段、掲示板やメールのやり取りしかない私達OFF会仲間の関係は、普通の友達関係とは異質なものがある。nomo氏とは夏に一度会ったきりで、その時彼はおとなしい青年だった。猫を被っていたわけではないだろうが、同じく初参加のインクさんの強烈な個性の陰に隠れてしまっていたのだった。実際彼は海があまり得意ではなさそうなのだが・・・。

しかし今回は違う。彼の得意とするキノコのOFF会であるからして、おそらく中心人物として活躍するに違いない。それは掲示板への投稿写真とそのコメントから、おおよその察しはついていたが、やはり現場でのキノコ博学ぶりはさすがであった。
本人曰く、まだまだ初心者だそうだが、そしたら私はどうなるの?(笑)。


360号は、これがホントに国道なの?と疑うほど狭い道だった。すれ違いが出来ないような所もかなりあり、曲がりくねった林道のような道かと思えば、いきなり広く立派なトンネルがあったりする。
神通川支流の宮川沿いをくねくねと走り、いつの間にか岐阜県に入ると、辺りの山の様子が変わってきた。紅葉は盛りを迎えつつある。nomo氏曰く、「美味しそうな山」ばっかり。
はたして岐阜県北部は、これから2日間、山越え・谷越えの連続だった。普段日常的に当たり前のように海を見て生活している私にとって、東西南北どっちを見ても山ばっかりの景色は、違和感があり何となくソワソワする。

そのソワソワ感は、これから始まる未知のキノコ狩りへの期待感とダブリながら、徐々にnomo氏との会話のボルテージが上がってゆく。
もう少しで河合村に入ろうかという所で、紅葉が盛りを迎えつつある、“美味しそうな”雑木林の連続に、nomo氏は、とうとう我慢の限界が来たと見えて、傍らに車を止め、「川に降りてみよう」と言った。

(もしかしたら、やまてつさんはこの圧倒的な渓谷美を見せるために、この道を推薦したのではないか、なんて2人で話しながら・・・)
彼は川釣りはやらないはずだが・・・、川辺から雑木林の様子を偵察したかったのだろうか、それとも川への間のほんの僅かな斜面で、何かを物色したかったのだろうか・・・。
いずれにしても、青海を出発してから2時間近く経っているので、チョット休憩を兼ねて、すぐ下の川原まで降りてみることにした。
私は2枚ほど記念のシャッターを押しながら、渓谷の川面に目が行っていたが、nomo氏はおそらく、対面に広がる見事な雑木林に、どんな獲物がいるのか想像しながら、一人で“にやけて”いたに違いなかった。

<出会い>

そんな道草の前だったか後だったか覚えていないが、やまてつさんから電話が入った。
「今、どの辺りまで来ました?」
「宮川村です、予定より少し早めに出たし、道も空いていたから11時半くらいには古川に入れそうですよ。」と伝えると、プツンと通信圏外になってしまった。こんな渓谷の中では私のAUは使い物にならない。
(まあ、いいや。古川町に入ったところでまた電話しよう。)

41号に進み古川町に入った辺りで、やまてつさんに電話連絡。
「飛騨細江の駅の前を通過しました。」
「すぐその後ろについてます。古川郵便局が見えると思うけど、そこに・・・」

その郵便局の駐車場が、やまてつさんとの記念の初対面の場所になった。
彼の顔はHP上で拝見していたが、背の高い律儀そうな第一印象だ。前から思っていたことだが、HPから想像するに、固い職業の人間というのが、その物腰からにじみ出ている。

彼のHP「恵比須の郷」を見るよくわかるが、地元に伝わる芸能や歴史などについて実に詳しく紹介されていて、どこかの町の公式HPのような雰囲気。まさに地域密着型HPの見本のような作りは、随所に彼の郷土愛が満ち溢れている。

以前にホウ葉味噌用の味噌を贈っていただいたり、最近では地域の農家とタイアップして、その自慢の農産物のプレゼント企画を催して、私もその恩恵にあずかったりした。
そんなこんなで、彼にはかなりの借りがある。今年の春、山アスパラをお送りしようと思っていたのが、入院していて出来なかった。だから今度の冬、日本海・海鮭の燻製を、腕によりをかけて作って贈ってあげようと思っている。
という訳で、私は彼に会えて本当に嬉しかった。いつかは何かの機会に会えるだろうとは思っていたが、こんなに早く実現するなんて、やっぱり強引に誘ってよかった。はたして彼はどう感じていただろうか・・・。
まあ、このOFF会に参加したからには、同じ穴の狢(ムジナ)として、これからさらに仲良くやっていくことに変わりない。要は同じ趣味嗜好であったり、気の合った者同志が、アウトドアな遊びの中でお互いの人間性に触れ合い、尊重し合い、楽しみながら造詣を深め、リンク友達としての友情を固めることだ。

人間は、様々な環境の中で、様々な性格を持ち、様々な生き方をしている。そして、それぞれがそれぞれに、家族や社会のしがらみの中で精一杯生きている。愛する家族の為に、あるいは何かしら社会に貢献するために、それぞれの仕事をしている。
その仕事を円滑に行うために、空いている時間を有効に使って仕事の英気を養う。(中には遊びの合間に仕事をしている、○○さんのような人もいるが・・・笑)


その出会いの場所から、私はやまてつ号に乗り換えて、nomo号は後について行くことになった。
そこでまた、mac3隊長に連絡。
「越後隊、古川隊とただいま合流しました。これから集合場所に向かいます。」
車は高山盆地から、またしても山越えの坂道に向かった。


峠を越え、下ったと思ったらまた上り坂。本当に飛騨地方は山坂が多い。この山坂の間の谷あいや小さな盆地に、家並みがぽつぽつと続く。この辺りの家は大体同じような造りをしていて、比較的大きな家敷が多い。それらの家並みと田畑が、どこか牧歌的で柔らかな風景を演出している。

それまで杉林が多かった山肌とは違って、雑木と唐松が主体の様相に変わってきた。私が住むところは唐松というのはほとんど無い。同じ針葉樹でも、唐松というのは葉が茶色くなってやがては落ちるらしい。この唐松と雑木の混生林は、私のつたない知識によれば、キノコの種類が多く、“美味しい山”なのだそうだ。
これから向かう山もそんな感じなんだろうか。

最後にまた急な上り坂になり、次第に空気もひんやりとしてきた。ひんやりと言っても、素晴らしい晴天なので丁度気持ちの良い気温だ。白樺もだんだんと目立つようになってきた。
4・5日前に雨があったそうだが、今はかなり木々は乾いた様子で、こんなカサカサな感じで、はたしてキノコは出ているのだろうか・・・、などと余計な心配をしているうちに、集合場所のコンビニに着いた。

他に車はない。(あれ?こっちが先に着いちゃった・・・?)と思っていると、macさんから電話が入った。(後で記録を見ると、12時20分だった)
すぐ上の展望台にいるのだという。ほどなくmac3号が下りてきて、中から4人、いつもの面々が出てきた。
macさん、助手さん、sonetaさん、インクさんと再会の握手。
何ともいえない一瞬のときめきと、これからどんな楽しいことが起きるだろうか、というちょっとした緊張感と期待感。それらが入り混じって、皆それぞれ最高の笑顔がほころぶ。
OFF会はこの集合の時のドキドキ感がたまらないのだ。


<雑木林にて>


我々はmac3号の先導で、そこから少し移動した所で車を離れ、道から少し外れた所のポイントに下る。
一帯はナラ一色の林だった。入るとすぐに陽の光がさえぎられ、下草が殆ど生えていない一種独特の空間。この“下草が生えていない”というところが、私にとっては一つの驚きだった。このあたりのナラの木は、それほど太くはないが背が高く、陽があまり射さない。それでもここ何日かの晴天続きで、足元はカサカサに乾いている。本当にこんなところにキノコが生えているのだろうか。


Photo:Joshu
木漏れ日の林をどんどん下りて行く。しばらくゆるい坂を下った平らな場所で、macさんが「この尾根周りの少し下の傾斜のところが狙い目」と、皆に説明する。昨年もこの一帯で収獲があったのだそうな。

その時点でも私はまだ半信半疑だった。ざっと見回すと倒木らしき倒木はない。綺麗な(まるで手入れが行き届いているような)林だ。私からすると、キノコは倒木や切株に生えるもの、という先入観念みたいなものがある。
まもなくmacさんが、細い枯木の根元で最初の“獲物”を見つけた。丸々とした茶色いクリタケのようなキノコを見つけた。この地方では「モタセ」と呼んでいるらしいが、本当の名前(学名)は何と言ったかな・・・?
私は例の“ビギナーズラック”を期待して探し回るが、全然キノコらしいキノコにお目にかかれない。
インクさん・nomoさんはどんどん下のほうに降りていった。私は足の具合がまだ今一で、あまり下ると今度は登りが辛そうなので自ちょうした。
macさんと助手さんは、私のおぼつかない足取りを慮ってか、離れつつも絶えず見える位置にいてくれた。二人とも優しい人だ。

時々私にアドバイスしてくれる。
「どちらかと言うと、落ち葉があまり被っていないような所にある」そうだ。しかし、“キノコ目”の未熟な私にはやはりなかなか見つからない。僅かに小さなクリタケらしきものを見つけたが、小さいのばかり。


そんな時macさんが、「おーい!あったぞ、こっちこっち!」と呼んだ。急ぎ足でそこへ行くと、「ここにあるけどわかる?」と、1m四方くらいの範囲を指差した。
「ン?どこに?・・・なにがあるの?」・・・じっと下から覗き込むように目を集中してやっとわかった。


それは、落ち葉のねずみ色が保護色のようになって、上から見ればまず見過ごしてしまうであろうキノコだった。
シモフリシメジだよ。」と教えてくれた。一つ見つけたら、その周辺にもある可能性大なので、よーく探すことだそうな。その少し前に、助手さんが「下から見ながら探すといいよ」といっていた意味が、実感としてわかった。
シモフリシメジは、柄(軸)が、僅かに黄色みがかった白い色をしているので、下から覗くと、その上品な下部の様子がはっきり見て取れた。
(ううむ・・・そうか、こんな形か・・・)少しキノコ目が養えた。
その後、いくらかキノコ目が発達したところで、私は自分でも、そのシモフリシメジを見つけた。


(シロタマゴテングタケ)?

クリタケやシロタマゴテングタケ(猛毒)なども見つけた。
(「これをそっと鍋に入れて闇鍋にしよう」なんて、インクさんが恐ろしい冗談を平気で言っていた。さすがアウトドアヤクザだ。あな恐ろしや・・・)
このキノコ採りは、倒木や切株に群生しているのを採るのではないので、なかなか収量は上がらないが、マニアックで奥が深く、はまると面白いかもしれない。
(こんなのもあった、(クリフウセンタケ?)(これは何?)(クロトヤマタケ?)、)

いろんなキノコ by soneta ムキタケ by やまてつ

後でmacさんに聞いたことだが、こういう下草があまり生えていない所は、岐阜県下でもなかなかないそうで、あちこち探し回って(遊びまわって・・・笑)ようやく見つけたのだそうだ。この場所でも、もっと下のほうは笹が多くなって、そういう所はキノコがあまり見られないらしい(笹が根を張っているから)。(昨年は魚菜さんがだいぶ下のほうへ行って迷子になってしまったらしい。)
およそ2時間ぐらいの探検だったろうか、時々、「オーイ!」と、互いの位置を確認しながら登っていくと、周りの木とは枝振りの違う、ひときわ大きなナラの木があった。どうも見たことがあるような・・・と思ったら、昨年のOFF会で記念写真を撮った所だと、助手さんが教えてくれた。(そうかそうか、そう言えば・・・)
Photo:Joshu

そこで小休止。やまてつさんがムキタケを見つけたと自慢。彼は十数年ぶりのキノコ狩りだそうだが、ちゃんと熊よけの鈴をぶら下げてたり、こういうキノコを見つけたりと、やはり岐阜県人はキノコ目が肥えているんだなあ、と素直に感心した。要するに私が未熟なだけの話なのだ・・・。


Photo:soneta 
方や、nomoちゃんが何やら誇らしげに手に持って、得意満面にしている。それがホンシメジだというのだ。先ほどのシモフリとは違って、少し色が薄いような感じで、どんな所にどんなふうに生えていたのだろうか。

インクさんは、これも珍しく椎茸を見つけてきた。細い枯れ枝にポツンと一つ小型だが、よく見ると椎茸特有の麟片が見られる。私は天然の椎茸というのは初めてお目にかかった。ありがたや、ありがたや・・・。

出発地点よりもだいぶ横へトラバースしたような気がしたが、そのナラの大木から上へ上がると、最初に入山した場所に戻っていた。我ながらいい加減な方向感覚だ(笑)。
そして又、少し車で移動し、道下の林に入った。そこは「キシメジ」があるかもしれないポイントだという。先ほどより傾斜がいくらか急で、やはり下草が少ない、杉林と隣接したナラの木が多い林だった。獲物はなかったようで、30分ほどで皆上がってきた。

そんな感じで、キノコ採り第一ラウンドが終了し、次のお楽しみ、温泉はいずこへ・・・。



いくつかの候補の中で、近くの秋神温泉に先ず行ってみることに。しかし、そこは入浴のみというのが無かったため、結局趣味千山に近い、「明宝温泉」ということに決まった。
<明宝温泉で湯治>
その明宝温泉は、しかしながらなかなか良いお湯だった。私の好きな“お肌スベスベ系”は笹倉温泉に似ている感じ。いやむしろそれよりも・・・。露天風呂もあってお決まりの記念写真を一枚。結局私が一番最後まで浸かっていたみたいだった。

<趣味千山に到着>

明宝温泉からほどなく郡上八幡に入ったところに、今日一宿一飯のお世話になる趣味千山はある。もう暗くなっていたので辺りの様子はわからないが、車道からスイッチバックで車が乗り入れられるようになっている。

このログハウスは、セルフビルドの教室で勉強して自ら作ったものらしいが、林の中に溶け込んでなかなか良い雰囲気だ。

私もいつかは、こんな遊び屋というか隠れ家が欲しい。出来れば忠右ヱ門の山の間伐材を使って、自前で組んでみたいが、macさんみたいに暇と金がない。まあ夢は夢として、楽しみに取っておこう。



その母屋のログハウスのテラスで、今日の収穫物の仕分けと下ごしらえに取り掛かる。
この段階での、インクさんのアバウトさを、nomoちゃんのキノコ博学ぶりが補った。
インク「危なそうなやつはみんなよけた?」

soneta:「一番危ないのはインクさんだから、このかごの中に入ってよ。」(一同爆笑)

<キノコな晩餐会>

ご馳走が目の前にいくつも並べられ、macさんの乾杯の合図で、いよいよ楽しい晩餐会が始まった。
やまてつ氏持参の“じゃんパン”を開ける。 
気の合う仲間と、キノコ狩りの楽しさを共有し、それを皆で味わいながら、それぞれの武勇談を肴に飲むお酒は、これ以上もない格別の味だ。
◆カンパーイ!!

乾杯ムービー

私は、持参した忠右ヱ門の椎茸とやまてつさんの椎茸を合わせ、そしてこれも、やまてつさんが持って来てくれたネギと、飛騨のホウ葉味噌を使って、オリジナルのソテーを作った。
我が家でも評判だったが、このキノコグルメ達にも喜んでもらえたようだ。(かなりお世辞が入っているようだけど) この新作、美味い!。
macさんからは、「もう少し甘みを抑えたほうがいいよ」と。ちょっと味醂を入れすぎたかな・・・。
この椎茸ソテーは、スーパーで売ってる小さなやつじゃ面白くなく、ホダ木で大きく(10センチくらい)育てたものの方がボリュームがあって良い。

やまてつさんは、手土産を沢山持ってきてくれたが、なかでも一番人気は「あぶらえ」だ。これは、エゴマのぼた餅という感じの、古川町(あるいは飛騨地方?)の郷土料理で、お母さんが作ってくれたそうだ。

これはまさに絶品で、何とも表現しがたい優しい甘さがあり、“おふくろの味”というにふさわしい。
 砂糖の加減がね・・・・甘くも無く・・・
エゴマとゴマは物が全然違う  人の話を全然聞いてない・・・

それと、macさんが前の日に釣ってきた、ワラサとホウボウをさばいて、刺身にしてくれた。手際の良い包丁さばきは、さすが遊び人。
これも、こくがあってプリプリしてとても美味しく、ほっぺたが落ちた。
 ホウボウの刺身食わなくちゃ
ホウボウは知られざる高級魚  macさんの受けない駄洒落
そしてやはり、メインのキノコ汁は絶品だった。 シモフリシメジは甘みと香りがとてもいいし、ムキタケはプリンとした食感がなんとも美味しかった。初めての味に大感激!
霜が降りる頃に生えるから、シモフリって言う・・・
ホイル焼きは美味いよ
ホンシメジも ホイル焼きで一口ずつだったけど、初めて食べた。
インク:「これがホンマモンのホンシメジか、美味そう!」
sone:「一人で全部食べちゃダメだよ、インクさん!」
「インクさん、8等分するんだよ・・・」
やはり上品な味は特筆物。もう少しあれば言うことないんだけど・・・

ワイワイがやがや、美味しいキノコ汁に舌鼓。

「舌おかしいですよ。」・・「頭がおかしいんだよ」
sonetaさんおかしいですよ。」・・「おかしい?・・頭?」
まったくこのOFF会は、ほっぺたが幾つあっても足りないのだ。
これから新たに参加したいと思う人は、それなりの覚悟が必要だから、この場を借りて注意を促しておこう。

何たって自分で採った新鮮な天然キノコを、こうして気の合う仲間達と一緒に味わうなんて、本当に嬉しいことだ。

<ワイワイ・ガヤガヤのトークショー>
「最近nomoちゃんねえ・・・」・・・ 「そんなことないよ」 インクさんの決まり文句なんだっけ?」 「また出ました」
やまてつさん上高地で何が採れた?」 「写真が・・」 「それが真実だって事に気付いてない・・・」
さんはねえ・・・」 (旭川の南さんの噂話その1) さんのHPは高尚だよ・・」 (旭川の南さんの噂話その2)
魚菜さんも別格?・・・」 (魚菜さんの噂話その1) 「自分に無いものを・・・それが面白い」
魚菜さんは・・・?」・・「うちのカアちゃんと一緒だ・・」
   (魚菜さんの噂話その2)
「来年の岩牡蠣採りにトントンさんを・・」 
   (トントンさんを引きずり込む計画)
「犬つながり・・パソ教室つながり」
  (奈々子さん・ラベさんの噂話)
「最初、姫さん達も来る予定じゃ・・」 
  「2kmだったら自転車の方がいいですよね」
「そんな別に、裏切ってる訳じゃ・・・」 
  (大変だ、温泉班仲間割れか・・・?)
「グダーってなってどうやって運転するの?」
 (何かのついでの温泉じゃなくて、温泉だけに行く、nomo氏)
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<夏の親不知の思い出話>
「夏の時、インクさん、最初からボロボロだもんね」
 (ムービーFileあの時は、相当ネコかぶってたよね)
nomoちゃん潜ったことある?」 「プールで潜った」
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自分で汗して作ったり、山を這いつくばって収獲したものを、その日のうちに味わう。これは
お金では買えない最高の贅沢だと、私は思っている。
物やお金の豊かさより、こうしたことが出来る、あるいはしようとする、心の豊かさを私は大切にして生きてゆきたい。娘にもそういう父の思いを時々口にしているが、もっと野外活動に連れて歩けばよかったなあ、と今になって反省してみたりする。


そういう贅沢を共有できる友達とこうして一堂に会して、ワイワイやれることの幸せが、最高のスパイスとなって、お酒も進み、宴もたけなわとなった頃、macさんが、やおらピアノを弾き始めた。(最初はLet It Be だったかな)
それにつられて、nomoちゃん、sonetaさんがギターを奏でる。きのこの幻覚症状か酔っ払いの音楽会か・・・。
macさんは、5・6年前から、ピアノを独学ではじめたそうなのだが、それにしてはなかなかのものだ。ビートルズから演歌まで伴奏してくれるので、カラオケよりずっといい。
そしてインクさんの素晴らしい歌声は強烈(?)で、皆をホントに楽しくさせてくれた。  インクさんの熱唱ムービー

私は「風のように♪」を歌わせて欲しいとリクエストした。以前から私はこの曲が好きで、時々パソコンを開きながら聴いている。(実はいまこの紀行文を書きながらも・・・)。
macワールドに首を突っ込む時には、それなりのムードというものがあった方が良い。この曲はそれにピッタシだ。
 
          作詞・作曲:mac3 「風のように」
このOFF会に参加することになってから、ひそかに練習しておいた。上手い下手は別にして(笑)、作者であるmacさんの伴奏で、しかもこの趣味千山でこの歌を歌えたことは、とても嬉しくて勝手に感動した。
はたして作者本人はどんな感情を抱いただろうか・・・。


そろそろ音楽会も佳境となり、恒例の「明日はどうする?ミーティング」の時間。

大白川のブナ原生林は通行止めでダメらしい。有峰や安房峠など、あれやこれや候補が上がるが、私は殆ど地理的にわからない。
sonetaさんは例の如く奥飛騨温泉にひたすら行きたがっている様子だが、ここはやはり、飛騨地方の地元民:やまてつさんの情報に基づいて、そちらに向かうことにした。

「温泉だったらねえ・・・新穂高・・」
   「なんか、ひたすらあっちの方へ・・」

「あそこも急だから結構・・・
活二がまた骨折してもまずいし・・・」

「こっち側がブナ林、山一つ・・」
mac3「そっちへ行って見ようか。」
行き先が決まれば安心で、おやすみタイム。私はインクさん、nomoさんとロフトに上がって、一階では、やまてつさんがOFF会新入生として、寝入りのsoneta節の生けにえになった(笑)。


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〜〜何年ぶりだろうかと思うほど、泥のようにぐっすりと眠った。(山歩きの丁度良い疲れもあって・・・)〜〜

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