<忠右ヱ門で収穫祭> 2009-11-07

◆毎年恒例のYBC収穫祭の模様をレポートします。

YBCとは、私がかつて左足複雑骨折でお世話になった吉田病院に、時を同じくして様々な症状で入院していた“痛い仲間たち”の集まりで、それぞれが退院して後もお付き合いが続き、今でも交流が続いている変な集まりなのです。 毎年夏の納涼会と冬前の忘年会を兼ねた忠右ヱ門での収穫祭を行っているんです。



今年は、この収穫祭にネットアウトドア仲間をお招きして、賑やかにやろうじゃないかと、かやのんちさんとmac3&じょしゅ&シーちゃんが参加して、山歩き→温泉→新そば→ナメコ採り→ご馳走作り→宴会という贅沢なフルコース。

9時半にスキー場ホテル前に集合して、目指すはしろ池〜角間池に至るブナ林の散策道。途中からは塩の道古道を歩くことになる。
紅葉の終わりを眺めつつ、もしかしたらキノコもあるかなあ・・という期待感。主催する私自身この「しろ池」は行った事がないので、どんな所かよくわかってないというのが、ちょっとミステリーでした。

◆当日朝、早起きして忠右ヱ門裏山のキノコホダ場へ向かい、今日午後からのナメコ採りで収穫できそうな場所を再確認。
写真
ちょっと開き気味で一番美味しいタイミングだ。今月2日以降まったく雨が降っていないので、何とか開きすぎずに持ちこたえてくれて助かった。
この場所だけで、バケツ1杯くらいはあるだろう。

9時過ぎに忠右ヱ門を出発、御前山を越えて根知谷への途中、眺めポイントにて一枚。写真
シーサイドバレースキー場の上部の向こうに雪化粧した白馬の山並みが見える、絶好の行楽日和だ。予報によると今日は10月上旬並に気温が上がるそうだ。

スキー場からしろ池下の駐車場まで10分足らず。我々が着いた時には他に車は無かった。こんなに天気が良い日曜日なのに、皆さんどこに遊びに行ってるんでしょうなあ・・(笑)。
それにしても、この駐車場一帯の広場は、ちょっとやりすぎじゃないの?と思うような綺麗な整備状態。
糸魚川が日本で最初の世界ジオパーク(大地の公園)に認定されて以来、かなりの予算が投入されているようだ。同じユネスコの認定でも、世界遺産の場合は保護を最優先にしていて開発が許されないが、ジオパークの場合は保護と同時に地域の活性化の為に活用する目的で開発が許されている。

◆老若男女7人のテクテク歩きが始まった。
いろいろな散策道があるようだが、先ずはしろ池を真っ直ぐに目指す。
しろ池まで行く途中、目を疑う光景に出会う。
何十本・・いやおびただしい数のコナラの倒木・・いや伐採木が雑木林に溢れんばかりに横たわっている。
これはおそらく、キクイムシを媒介にしたナラ枯れ病で立ち枯れてしまったコナラを全て伐採したのだというのがわかった。
ここ数年糸魚川全山にこの病気が広がって、相当数のコナラが立ち枯れてしまったのだ。忠右ヱ門の裏山でもこの現象があるし、このしろ池周辺も例に漏れず・・という状況なのだ。
今年に入ってにだんだん西のほうに移ってきており、能生地域では終焉に向かっているそうだけれど、それにしてもちょっと異様な光景だった。私みたいにキノコ栽培を趣味としている者にとっては、「ああ、欲しいなあ・・分けて貰いたいなあ・・」という感じ。
(後で別の作業中のおじさんに聞いてみると、市の管理地なので、そちらに問い合わせてみてくれ。」との事だった。

でも、夏過ぎに伐ったらしく、既に水分がかなり抜けて切り口を見るとかなり裂けている物が多い。もし植菌するなら早めにやらないと手遅れになるだろう。
まあ何もしないでこのまま放ったらかしておいても、モタセ(ナラタケ)が出るには違いないとは思うけれど・・。
でも、仮に持ち出しても良いということになっても、一般車が入れないように入り口にロープを張ってるので、そこからして先ず交渉しなくちゃならないのかなあ・・なんて事をしきりに考えていたのでありました。

◆しろ池に到着した。
時間的にちょっと逆光になってしまったけど、左から駒ケ岳・鬼ヶ面(おにがつら)山・鋸(のこぎり)岳の1500mクラスの山並みが、湖面にくっきりと写ってなんとも美しい景色だ。

そのしろ池からまた更に登ること数十分、角間池を目指す。ここからは「塩の道古道」を歩くことになる。
この塩の道は、遠く戦国時代の武将上杉謙信が、敵方である武田信玄が治めるの甲斐や信濃の人々が塩不足で苦しんでいることを知り、塩や海産物を送ったとされる古い道です。「敵に塩を送る」という謙信公の「義」精神を思い馳せながら、意外に細く急な坂道を歩いた。こんな道を50kgもの荷物を背負って行き来していたボッカや牛方の苦労は、我々現代人にはとても想像できるものではない。

◆綺麗なブナ林
きつい山道を登りながら、周りを目にすると殆どがブナの林になって独特な雰囲気になっていた。写真
それほど太いブナではなく、比較的新しく若いブナが多いのが特徴だ。
スキー場上部周辺のブナ林もそうだけど、このあたりは山全体が地すべり地帯になっていて、何十年〜何百年に一度は大規模な地すべりが起こってきた所だ。その度に木々は薙ぎ倒されまた新しいブナが生えてくるという繰り返しの歴史があるのだと思う。
いつか一風さんに連れて行ってもらった、朝日村の奥の原生林のような、二抱えもあるようなブナの老木や倒木は、ここでは見当たらず、したがってキノコが殆ど見当たらないというのが残念と言えば残念でありました。(晴天続きで山全体がカラカラ状態というのもあるけど・・)

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◆多少は期待していたキノコが見当たらず、欲求不満気味のアウトドア組を尻目に、YBCのご婦人方は、久しぶりの山歩きに好天も手伝って爽やかな笑顔でした。一人は75歳になろうかという大先輩だけど、よくぞまあ、お元気にしっかり登り下り、着いて来られましたね。
私なんか、下りの最後のほうは膝がガクガク言ってましたよ。(汗)

山歩きのご褒美は、スキー場にある塩の道温泉:美人の湯で汗を流して、13時にもう一人メンバーが加わりお待ちかねの「新そば堪能タイム」。
今日明日と、ここ根知谷ボッカ茶屋にて新そば祭りが開催されている。
その根知谷の昔ながらの蕎麦文化を再生しようと頑張っているのが、私たちYBCメンバーの一人O氏で、今回ももちろん蕎麦の打ち手として奮闘しているので、私達が陣中見舞いのような形で訪れたということだ。
そのO氏のはからいで、本日限定20食という「ボッカ御膳」というメニューを予約しておいてもらったので、それを皆でいただく事に。
打ちたての蕎麦は美味しいのは勿論、天ぷらや混ぜご飯などがセットになっていて、こちらも素朴な美味しさでお腹を満たしてくれたのでした。

お腹が丁度良く膨らんだら、今度は車で山越えの移動で忠右ヱ門に向かう。この根知谷と西海谷は20分で越えられる距離だ。
忠右ヱ門に着いたら早速裏山の林道へ直行。標高400mぐらいまで一気に上がって脇道の奥に、おふくろの実家の雑木林がある。
そこに伏せてあるナメコの原木を皆に案内した。
丁度採り頃のナメコを全部でバケツに半杯くらいだろうか収穫。写真
全部で30本ある原木のうち出ているのは僅かに5本だけ。ここの雑木林は比較的明るく風通しがよい所なので、今年みたいに雨が少ない秋にはまともに影響を受けてしまっている。今年2年目の原木だから、本来ならバケツ2杯は軽くあるはずなのに・・・。

次のポイントは、部落のすぐ裏手の谷あいにある杉林の中だから、空中湿度が高くナメコには絶好の適地。(それでも例年より少ないけど・・)
ここではバケツ1杯+ビニール袋に満タンくらいの収穫を楽しんだ。

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◆続いて、Mac&かやのんち両氏による、そば打ちの競演だ。
macさん達が参加するということで、急遽かやのんちさんに蕎麦打ち道具一式を持ってくるようにお願いし、私は根知の新そば粉&強力粉を用意しておいた。こね蜂は忠右ヱ門所有のもので、もう何年も前に蓮華温泉手前の木地屋部落産の分厚いトチの木だそうな。

見事なノシ棒さばきで頑張るmacさん。写真
ちゃんとしたのし板がなくて、ただのコンパネはやり辛かったでしょう。

続いては、かやのんちさんの妙技を拝見。なかなかやりますなあ。気付け薬も結構入ったようで・・(笑)。写真
かやのんちさんは、「このそば粉はきめが少し粗くて、たぶんヒキグルミかなあ。」なんて専門用語を発しながらやってました。

その根知谷新ソバの打ちたて、キノコ鍋をメインにした今回の収穫祭のお献立というかお品書きがこれ。写真
キノコ餃子は今回出来なかったけど、天ぷらや焼きナメコなどの新メニューにもトライ。
天ぷらにするナメコは洗ってはいけないということが判った。ごみや世これを拭き取るだけけにして水分を吸わせないようにすることが肝心なんだという事。
それからナメコヲ炊くときにはもっと炭を多くしても良いという事など、いろいろ勉強になりました。とにかく何事もやってみないと判らないもんですね。

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最後に、ご参加の皆様、この度はお疲れ様でした。
またいろいろとお土産などをいただき、ありがとうございました。
また来年も企画しますので、これに懲りずおいで下さい。

PS:
ちなみに忠右ヱ門解散後、野沢温泉に直行した部隊のレポートは、また彼らがすると思います。体力あるねえ。
それから、今日行われた「糸魚川ジオパーク検定」受験しましたが、絶対合格したという自信があります。(すごく簡単だった。)
応援・激励ありがとうございました。

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