石臼試し挽き新ソバ試し刈り 2010年6月24〜25日 

◆6月24日◆

石臼の粉受け台の周りに桟(縁)を取付けた。これで粉がこぼれ落ちる心配なし。

ただ、これだけだと臼摺り面に残った粉をハケで落とすときに飛び散ってしまう。
粉の水分蒸発を少しでも抑える為にも、やはり円筒形の囲いが必要だ。
丸く囲ってあれば、ハケを取り付けて粉を自動回収する事も可能になる。
その課題は明日にまわして、先日金剛砂による摺り合わせをした成果として粉挽き〜蕎麦打ち〜試食までをやりたかった。

出来た(挽いた)粉は、時間の都合で篩い分け計量はしなかったが、きめ細かく粗挽きもほどよく混ざっている。


今回は太打ちにするつもりだったけど、意外に延しが薄くなったので、結果細打ちにていただく。覚えたての頃、あれほどきし麺かうどんみたいな太打ちが得意(笑)だったのに、今は逆に太打ちが難しい。
腰があってまずまずの食感だが、流石にこの時期の蕎麦は香りが立たない。そば粉そのものに水分が少ないからだ。
試食の後、再度摺り合せ〜削り〜摺り合せ〜削り〜で、クリアランスを若干広めに摺り部を外周近くに集中させるように調整。
最後に水をつけて摺り合せて確認。


この春(4月18日)、最初に蒔いたソバが、二ヶ月を過ぎた。
栄養成長から生殖成長へと切り替わり、結実からやがて黒化し始めてきた。
実入りの無い「シイナ」の方が多いだろうとは、やる前から予想はしていた事。
実際、実入りは3分の1もなさそうだ。
(この畑は風が強くwミツバチの訪れも殆ど無いので仕方ない。)

実の黒化率が7割くらいが刈り入れの目安とされるが、地方によって(あるいは生産者の意図で)黒化率5割に満たないうちに刈る「青刈り」をする場合がある。
当然水分量は多い訳だが、ソバの特性として「後熟」というのがある。
刈り取った後でも、葉から実への養分の転流が行われ、未熟種子を登熟させる能力を持っているのだ。

しかし何と言っても青刈りの理由は、新蕎麦の香りを早く味わいたいという、日本人のグルメな欲求に答える為であろう。玄蕎麦の鮮度基準として、内皮(甘皮)が鮮緑色をしている事が新蕎麦の条件である。
またソバ実の特徴として、刈り取る前でかなりの水分量を持っていても、潰すと粉になり易い。
青さが残っているうちは、刈り取りやハサ掛けなどの作業中の脱粒を防げる。

私の場合、初めてのソバ栽培なので、この広さで何束になってどれくらいのハサが必要になるのか見当がつかないので、先ずは1列刈って検証して見る事、そして3箇所の畑で時期をずらして刈り入れする必要があるからだ。

蓮台寺の畑は6月10に種蒔きして、芽は出揃ったが開花はまだ。
今回刈った田海の畑は1列で8把4束だった。

それにしても、一番早く蒔いた5列は草丈が低く収穫しやすい。僅か一週間遅れて蒔いた列(畝)は1bにもなり、その後の作業が大変そうだ。
この事は来年に向けて大きな経験値となった。
(ちなみに来年は、近年佐渡で始まった早生の新品種「なつみ」を蒔く予定)
夕方、今日微調整の摺り合わせをした後の粉挽きは、少し回転を速く3秒で1回転(=20回転/分)でやってみた。
この日取り付けた囲いとハケの具合も見たかったし・・。

(結果、囲いとハケは十分機能している。欲を言えば囲いがもう少し高くても良いかな。)


問題点は実の供給がやや忙しい事。供給口の穴径をもう少し拡げた方が良いかな?

製粉結果(粒度分布)
30メッシュ上:75g
30メッシュ下:64g
40メッシュ下:135g
60メッシュ下:336g
     合計610gであった。


かなり速く回した割に、60メッシュを通る微粉が五割以上あるというのは予想外の好成績だ。
しかし今は抜き実だけでしかやっておらず、これが玄ソバの場合にどうなるかは実際にやってみなくては判らない。
近々、オーストラリア産の新蕎麦(常陸秋ソバ)が玄で入荷するので、試してみよう。



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