---美味しさの秘密は北アルプスの伏流水・・・という話---
(イワガキ)

プロローグ
 
mac3さんは、かねてから岩牡蠣の魅力に執り付かれていて、一風雲さんと一緒に獲った笹川流れの岩牡蠣の味を思い出す度に、涎を垂らしていた。
 
魚菜さんも例に漏れず、各地から取り寄せて食しており、その美味しさを知っていた。(このOFF会に)自分の第2子が生まれそうだというのにもかかわらず、参じる事になった。
 
一風さんの場合は、mac3さんにけしかけたくらいで、同じ新潟県人として親不知のことはご存知だ。「伏流水」という言葉を使ったのも、確か氏だったような・・。

 私は、子供の頃から牡蠣といえばイワガキしか知らない。さすがに子供の時分、生食は気持ち悪くて出来なかったが、20歳前後からその味の魅力を舌が理解できるようになってからは、毎年のように親不知の岩牡蠣を獲って食べている。(どこでも食べられるものではない、近くに住むものの特権としての優越感もあったのかもしれない。)

 東京にいた頃、友達を私の田舎に連れてきて近海の獲れたて珍味を、浜でご馳走したりもした。ある者は、「牡蠣って、海草みたいに海の中でピロピロしているものだと思っていた」と真顔で言っていた。さすがに大笑いをしてしまったが、都会に生まれ育ち牡蠣の殻なんか見たことがない者にとっては、見た目、石ころか岩のかけらにしか見えない牡蠣の殻の形に、新鮮な驚きを見せていたのだった。


「北アルプスの伏流水で育った親不知の岩牡蠣」  
 この言葉に、食通の遊び人たちは居ても立ってもいられなくなったようだ。確かに親不知の岩牡蠣は、美味だ。北アルプスの稜線がそのまま海に落ち込む場所に、親不知・子不知の断崖絶壁がある。
 その昔、県境を越えるには波打ち際を歩くしかなく、打ち寄せる波の合間に、大穴・小穴に身を置きながら、この難所を渡り切らなければならなかった。そうこうしているうちに、親子が離れ離れになってしまう。
「親不知・子不知」とは、そういう意味の地名である。

 我ら遊び大好き隊は、この断崖絶壁の海に挑んだ。いや、戯れた。来る者を拒む断崖の下には、北アルプスの清流が、蒼く豊潤な海の楽園に注ぎ込む。
そこで一句。「断崖に、潜り遊びし、蒼き親不知かな」
 (記念写真)


 
現在では、先人たちの難工事の末に、国道8号線のトンネルと洞門が、断崖の中腹を縫うように走り、北陸道は長さ数キロのトンネルを何本もぶち抜いて通っているので、簡単に通過することが出来る。

 昭和50年代中頃まで、国道沿いの「風波ドライブイン」から小道を歩いて浜へ降りると、そこには浜茶屋があった。その後すぐ上を通る北陸道建設で、そのドライブインは退去。車の置き場がなくなり浜茶屋も姿を消すことになる。やがて代わって海にせり出したカーブの突端に現在の展望台が出来た。

    
浜茶屋がなくなり人が居なくなった絶壁の波打ち際では、その後護岸工事が始まり、テトラポットが配置され様相が変わった。
 しかし、山から直接流れ込む谷川の水の清らかさと、海の青さはなんら変わることはない。展望台下のこの区域の海水の塩分濃度が他と比べて低いことに、今回この海で遊んだ諸氏は気が付いたであろうか?ほかの海で泳いだときに、「海の水ってこんなにしょっぱいの?」と感じてしまう。山から直接注ぎ込む清流と、海底からにじみ出る湧き水が、海水と混ざり、親不知・子不知の中でも最も透明度の高い海域だ。
 そんな環境だから、ここの貝類は成長が早く、当然、岩牡蠣も大型のものが多い。サザエ・アワビなども総じて型がよい。

一風さんGET ホタテ ウニ  mac3さん&活二GET

◆ 続き・・・「潮は西から東へ」 ◆  
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